2008年11月14日金曜日

お生憎さま、すべて幻

 立教大7回目の授業。今日は吉増剛造さんのエッセイと詩について喋る。その「激しさ」と静かさなど。次回の課題は「過激な詩を書く」というもの。

 前回の課題は、アクロステイックなど、すこし「仕掛け」のある詩ということだったが、結構いろんなものが出された。ビジュアルなもの、あいうえお唄、アクロステイックが多いが、そのなかでもっと複雑な沓冠、など。沓冠は一編だったが、判じ物だが、これはしぶい傑作である。

 
 
ある一生

落ちて生まれた我らは確か、無二の愛子
愛想尽かされたが故の、この隘路。
いまだ我らは、悲しき蜻蛉
憎み憎まれ、互いに悪玉
苦しみの恋は徒花と説いて
寂しくくっ付き、枯れる雄蕊と雌蕊。
廻り廻る、永遠の回転木馬なのです。


 

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