百歳までは大丈夫、不死身と思っていた義父(97歳)が、昨晩の8時半に死んでしまった。いつものように、三名プラス猫一匹の夕食、そのときの義父はすべてを完食した。いつものようにnhkのつまらないニュースを見て、国谷さんのクローズアップ現代の、ジョセフ・ナイが出たオバマの特集を見る。義父は、オバマ、オバマなどとうれしそうに叫び、翻訳される文字を読んでいた。ぼくは二階の勉強部屋に行く。そのうち女房がぼくを呼ぶ。娘は父が、おかしいという。痙攣のようなものを起こしたので、車椅子の父を父の部屋に連れて行った。そこで、ぼくを呼んだのだ。父がぐったりしている。抱いてベッドにうつす、苦しそうにわめく。「お父さん、お父さん」と言って手を握る。舌がだらんと出るような感じ。横にする、だいじょうぶですか、静かに、静かになる、安らかな顔、そのまま答えない。死んだのだ。この、あっけなさ。
義父のかけがえのないたたずまい、静かで決して声をあらげたことのない人だった、勤勉そのものの明治男、
愚痴をいわない、義父のすべてが、今までぼくを生かしてくれたのだと今になってぼくは思う。思えば、長い長い付き合いだった。義父はぼくに碁を教えてくれた、ぼくらは結局何局碁を打ちましたか?お父さん!数えきれないですよね。ありがとう。
2 件のコメント:
そうですか。亡くなられましたか。それにしてもあっさりしてますね。人間、とことん生ききれば、あっさり逝ける、ということの証明みたいなものですね。おじいちゃんの晩年は、実の娘さんの手厚い介護を受けて幸せでしたね。詩人谷川さんのお父さんも、あっさり向こうへいかれみたいです。奥様、長い間、ご苦労様でした。あなたは、理想的な介護師、人類の母でした。
心から哀悼の意を表します。
「親子の静かな時間を持てたのがうれしくて、私のほうこそ父に感謝したい」と女房は、平川さんのこれを読んで申しておりました。
ご丁寧な弔電ありがとうございます。今から会場へ父の棺を車で運びます。
寒くなります。ご自愛祈ります。
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