なんとか怒濤の6月を乗り切ることができそうである。畏友、解酲子の言を借りれば、疲労困憊セグンドではあるが。
息子の結婚式、すなわち弟の結婚式のためにアメリカから帰国した娘たちとの小旅行、それに何やらと、この月の忙しさは前代未聞の助という感じだった。それでも京都で、オマー君が、華麗なムーンウオークにのせてビリー・ジーンをカラオケで歌う(そう、われわれは新幹線のプラットホームが見える京都駅近くのカラオケ屋で歌会を開いたのでアリンス)のを聴くことができたのは旅の疲れも忘れる幸福な一時であった。私は妻と唱歌「おぼろ月夜」などを二重奏で歌い、娘とそのフィアンセの喝采を浴びたのである。ガラス窓越しに人の行き交いがよく見える京都駅の方に向かい、ひとしきりThank you Kyouto!などと両手を挙げ、蛮声を上げたりしたが、これはすぐに家族から止められた。
オマー君に京都で一番よかった寺はどこかと聞いたところ、龍安寺のrock gardenだということだった。ここは比較的修学旅行の生徒なども少なく、縹渺とした石庭に向かいしばし沈思黙考の時間を持つことができたからであろう。そこで私はオマー君に、サリンジャーのnine storiesのエピグラフに掲げられている、以下のアメリカで一番有名な禅の公案について話してみようかと思ったのであるが、無粋な気がしてやめたのであった。
We know the sound of two hands clapping.
But what is the sound of one hand clapping?
両手の鳴る音は知る。
片手の鳴る音はいかに?
彼らも今日帰米した。我が家の2名と1匹の寂しい日常が息づく。
2 件のコメント:
こんばんは。お久しぶりです。
息子さんご結婚なさったのですね!
おめでとうございます!
夏の間にまた是非飲みたいいですねー。
元気ですか?
私は、なつかしのhatiouzi east に頼まれて、そこで週二日教えていますが、ずいぶん変わりましたね。まるで精密工場のような静けさで、圧迫感があり、あまり健康にはよくありません。
そういう話など聞きたくないだろうが、飲みたいですね。連絡して下さい。もう少しで暇になるはずです。
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