2011年2月3日木曜日

独り歌へる

 昨晩、詩を書き上げて送る。いつも不出来。
「酒井抱一生誕250年 琳派芸術 ―光悦・宗達から江戸琳派―」をやっている
出光美術館へ行こうと思ったけど、秋川さんの書いたものや、美術館のホームページなどを見ているうちに考えが変わる。2月11日からの第二部の展示を見ることに決めて、百草園に出かけることにした。坂道を登りつめて、平日であまり人気のない園内に至る。かぐわしい「蝋梅」や、梅、早先の「あやめ」や水仙などを見て歩く。見晴台の「すだ椎」の巨木群に圧倒された。
 その後高幡不動駅まで歩いて、バスに乗り日野駅に出る。寿司を食べたくなって、日野駅から20分ほど歩いて(空気の悪い、幹線道路と工業団地の道路歩かなければならないが、それを我慢して)、「日野寿司」という昔から名前だけは知っていて、行ったことのなかった店に入る。魚介サラダというのを、まず頼んだ。その大きさに思わず「一人前ですか?」と念を押す。しかり。美味なり。次にヤリイカ煮、生たこ、などをつまみにして「会津ほまれ」の燗酒2合瓶で700円を頼む、癖無く喉こしよし。寿司ネタの大きさに驚く。妻と二人で一つの寿司を食べる(私は呑んでいるから)ことにしたが、これが大正解。最後に頼んだメバルの煮付けの美味しかったこと。久しぶりに、外食の満足感を得ることが出来た。

 百草園には牧水の次の三首の掲示と、ご長男の旅人さんの書による歌碑(若山牧水生誕百周年建立歌碑)がある。その歌碑の説明に云う。「明治四十一年春、恋人園田小枝子と共に百草園で楽しい一時を過ごし「小鳥よりさらに身かろくうつくしくかなしく春の木の間ゆく君」と恋人に対する親しみと憧れの心を詠み、翌年夏この歌を加えた歌集「独り歌える」を編纂し歌人としての名声を得ることになりました。ここに生誕百周年を迎えるにあたり、歌人若山旅人氏(牧水の長男)の選歌揮毫による歌碑を建立し記念するものであります。」これには昭和61年11月吉日というクロニクルが付されている。

山の雨しばしば軒の椎の樹にふり来てながき夜の灯かな

摘みてはすて摘みてはすてし野のはなの我等があとにとほく続きぬ

拾ひつるうす赤らみし梅の実に木の間ゆきつつ歯をあてにけり
                 
(旅人書による歌碑の一首を改めて書く。旅人さんには個人的な思い出がある。いつか書いてみたい。)
小鳥よりさらに身かろくうつくしくかなしく春の木の間ゆく君



すだ椎はスカイツリーを睥睨す
蝋梅の黄なる色香をめで歩く  
牧水の一人歌へる百草苑    ― 蕃 ―

 
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