現代詩手帖の2月号に、中村隆之がぼくの『樂府』の書評を書いている。中村はフランス文学、なかでもカリブのグリッサンなどのクレオール文学というか、旧フランス植民地の文学者や文学を専門にしている気鋭の研究者である。沖縄の詩人、川満信一などの詩にも詳しい。この詩集の書評は詩人たちには書いてほしくなかった。中村のように大きなパースペクティブで読んでほしいと思っていたので、わが意を得たり、というか、わが思いを代弁してくれたと感じる書評だった。中村は、この4月からカリブに一年間研究のために行く。実りある研究を期待できよう。
同じ号の「詩書月評」(田中庸介)も『樂府』を取り上げてくれていた。ぼくを「社会派の詩人」というように規定している。なかなか含みのある面白い書評である。
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