7月17日あたりから、学校の仕事は暇になったので(私は夏休みになり、通勤せずともよくなった)、毎朝メタボ症状の事後的な対策として散歩を90分ほど、8キロ程度を欠かさず今日までやってきた。朝できなかった場合は午後4時半から外に出たが、これが無謀だった。この暑さはまだこの時刻では衰えることがなかった。私の頭は、野球帽をかぶって防護しているのにもかかわらず、薄いせいも無論あるだろうが、今の時点(午後9時)でもまだ手を当てると普段とは異なる熱(暑熱のなごり)がある。年よりの冷や水ならぬ熱水である。熱中症手前だったろう。ハイの状態で汗みずくになりながら、ふらふらと帰宅したのである。
ここで休憩。ユーチューブの再生リストに入れ置いたベートーベンのピアノソナタなどを聴きながら書くとしよう。エリック・ハイドシェックの悲愴が鳴り始めた。
一昨日は添田馨の『吉本隆明 論争のクロニクル』を通読した。添田さんはジャーナリスティックなまとめ方も結構上手い人だなという感想。こう整理してくれると、不勉強の身にはいろいろとためになる。昨日は宗近真一郎の『ポエティカ/エコノミカ』という評論集を半分ほど読む。タイトル通りに現代における「詩」と「経済」をクロスさせて、その対立や同型的な、あるいはアンビバレントな欲望と表現の相関について鋭く考察したもの、こういう視点もあるのだな、これも勉強になる。二人とも昔の「genius」の集まりの仲間だ。
冷房をつけながら読むのだが、そのまま寝たり、寒くて起き、冷房を消す、また堪えがたい暑さ、…こういうことを繰り返して、文学も経済もわけがわからなくなるが、なぜか詩を書きたいという気持ちがさびしげに残っている。
今、ケンプがMoonlight Sonataを弾いています。
去年の今はアメリカにいたのだなと思うと、アメリカが懐かしくなる。
「現代詩手帖」の詩誌月評の仕事も9月号のそれになった。締め切りが8月9日。
8月号は明日か明後日あたり店頭に出るだろう。機会がありましたらどうぞのぞいてください。(8月号の原稿は一番苦しかった。出来も悪い。それでもなんとか書けたという意味で、私一個の記憶には残るだろう。)
ヴァイオリンソナタになった。クロイツェル。オイストラフです。
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