2010年4月17日土曜日

一つ家に

太陽が顔を出してきた。昨日までは陰の極みのような天気だった。雪まで降ったとは、信じられなかった。

昨日は和史と小田急相模原のTroyの家で歓談する。幸いというか、突然の病の予後もよく、普段の様子とかわりはない。血圧の高さには注意しなければならないのはぼくも同じだが、最近は測ることもしなくなっている。Troy家でごちそうになり、三名は横浜線で帰る。和史は相模原で奥さんに会うというので、そこで下車。ぼくはなんとなく物足りないので、橋本で途中下車して、三間堂という居酒屋で、おでんと二合徳利、そのあと蕎麦を頼む。女房はあきれながら、つき合ってくれた。

一昨日は公民館で一年ぶりの「おくのほそ道」を読む会。「市振」の所を、その前の越後路の「この間九日、暑湿の労に神を悩まし、病おこりて事をしるさず」という記述と「文月や…」「荒海や…」の有名な句との関連でどう読まれているか(たとえば、恋のうつり、連句的な構成という見地から)を語る。この日も寒かった。4時半ごろの帰りの電車の中で、友人Nからのメールあり。久しぶりに相原の立ち飲み屋に行く、一緒にどう、という内容。断るいかなる理由がわれにあらんや。飲みながらふと気づく、私の足のかかとの痛みはどこへ行ったのか?お母さん、と。

ここ三週間ぐらい、ときどき右足のかかとが痛むのだが、うっちゃいておいた。でも、このままでは散歩もできなくなると思い、病院へ行った。診断は、関節の先の「石灰化」。X線撮影の写真を見せてもらったが、骨の先に暈のようなものがまつわりついている。これが石灰で痛みの原因というわけ。こいつを融かす薬をもらい、やっと原因がわかったので、安心した。それでも立ち飲み屋で、当然のことだが立ちながら2時間にわたり飲み、話しているのに、痛みはない。現金なものだ。すこし酔って家に帰る。友人と相原で別れて帰途ずっとぼくの頭の中にあったのは、芭蕉の「一つ家に遊女も寝たり萩と月」という句だった。すごくいいな、としみじみ思いながら家に帰ったのだが、そのとき思ったことを今は忘れている。

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