第一回鮎川信夫賞の授賞式に参加した。谷川俊太郎さんの受賞にこたえることばは受賞詩集「トロムソコラージュ」での詩である「臨死船」に鮎川信夫を乗せて、鮎川が何を言ったかということを軽妙に述べた夢のような、詩のような、すばらしいものだった。
瀬尾さんのきびしいことばに感動した。そのまえに、彼がまずこの本が成立したのは稲川と自分だけの力ではないといい、岡田さんを含め何名にものぼる人々の名前をあげて感謝の気持ちを捧げたのにも深く感動した。
稲川さんの挨拶のことば、「声を出すということ、発言するということの現代における困難さと、それに抗して声を出すということ、発言するということの大切さ」というようなことばにも動かされた。二人ともシンプルだが、とても大切なことば、聞くものの胸に響くことばだった。
帰りは二次会には出ずに、高貝さんと二人で帰る。電車の中で、ぼくはそうとう馬鹿なおしゃべりをしたような気がする。
寒い雨の市ヶ谷、心に残る時間だった。
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