2008年7月3日木曜日

連詩『卵』9


出会う卵を割らないように
ゆっくりと歩く。歩きながら見ている
捜索者の夢。暗い通路の先の
水辺に映る
わたしの影の上を
一羽の可憐な鳥が飛ぶ。         (健二)


ヨルダン川の
ヨハネのように
湯殿川の
鵜が羽を広げていたのだ。
呼びかけられている、ただ呼びかけられているのに
卵生の異形のもの、などと思って見慣れた花に目をそらすのだった。   (英己)


破壊された戦車の下で微笑んでいた、
ゴラン高原の写真集で。
天使の足元から話しかけてきた、
サンタンジェロ橋の石畳で。
三浦半島の崖では鳥の巣のようにむらがって、
風に吹かれている。あの小さな薄桃色の花     (豊美)



(日記)
あと少しで、夏休み。そう思って、毎日をしのいでいる。去年までとは違って、暇になるから、どこかへ行きたいなと思っています。女房は介護専門のようになっているから、義父のショート・ステイなどを手軽に頼める施設を今探している。新井さんの連詩にある、三浦半島にはぜひ行きたいと思っている。高貝さんの『白秋』を持っていって、三崎時代の北原白秋をしのぶ旅などは最高だろうな。

3 件のコメント:

匿名 さんのコメント...

城ヶ島に白秋の詩碑を見に行ったことを思い出しました。

数年前の正月、風の強い日のことです。観光名所でありながら、バスは空席ばかり。たどり着いた砂浜にも人影はなく。そんな場所にぽつりと立っている碑を眺め、吹き飛ばされそうになりながら橋を歩いて帰ってきました。鮪丼は、まあまあの味でした。

ご参考にはなるまいと思いますが。

匿名 さんのコメント...

三浦半島、いいですよね。ぼくも行きたい。暖かい、海がある、もちろん港も魚も、かもめも。こんなところに住みたいなあ。三浦大根も。

ban さんのコメント...

camelさん久しぶりです。お元気ですか?
そのうち、三浦半島の報告書を書きます。
また、みんなで会いましょう。

タクランケさん、
一緒に行けたら楽しいだろうな。