午後5時15分。城址公園の池のなかの止まり木。憩うのか獲物を狙っているのかわからないが、初めて翡翠に遭遇した。いつもと異なり、カメラは一台のみ。その人と、犬を連れた女性が、息をつめて注視している方向を、散歩帰りの私も、足音を立てないようにして近づく。まさに宝玉のような色の鳥が静かに止まっているではないか。そのうち、低く飛翔して、沼杉の新緑の枝に乗り移る。静かに私も移動して、今度は、遠めにしか見えないが、約2分ほど見つめあっていた。池に向って飛び込んだように見えたが、もう消えていた。正確にいうと私の場所からは視認できななかった。生の最高の色合い。
○ 翡翠は一羽の生を午後に飛ぶ
○ 暗緑の姿を隠す空もなし
○ 生とうは飛翔の青に秘めし死ぞ
○ 翡翠にエメ・セゼールの死思う午後
2 件のコメント:
翡翠や水ゆたに行く湯殿川
かはせみの飛ぶやすなはち水近き 解
いい句ですね。「ゆたに行く湯殿川」この、頭韻の響きは最高です、音楽のようでもあります。一息つきました。ありがとう。
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