2010年6月27日日曜日

論争のクロニクル

『吉本隆明 論争のクロニクル』(響文社)をその作者、添田馨さんから昨晩頂戴した。木村和史と「飢餓陣営」の佐藤さんと、添田さんの四名で東京駅八重洲地下街の居酒屋で飲んだ。久しぶりに三名とも会えた。湿気と電車の中の冷房で寒さを感じていたので、燗酒を多量に飲んでしまった。今日は少し二日酔い気味である。『吉本隆明 論争のクロニクル』は添田さんが「飢餓陣営」に連載していたものに書き下ろしを加えて全8章の堂々たる吉本の論争史を中心にした吉本隆明論である。4千部出したということだ。これには驚いた。それだけ、詩集とは異なり需要もあるのだろう。たしかに、この本は吉本とその論争相手、そしてそのテーマを時系列に扱っているので、時間軸からながめて当時のアクチュアリティがどこにあったのかなどを改めて知ることができて、勉強になる。売れるだろうし、売れてほしい評論書である。加藤典洋さんが帯文を書いている。

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