2011年6月9日木曜日

I shot the sheriff

 最近はBob Marleyばかり聴いている。遅れてきたラスタマンを自認している。髪があれば、ドレッドヘヤーにする、絶対にする。70年代から80年代にかけて、今聴いても面白い、クラッシックではないポップスのジャンルですごい音楽が一杯あったのに、おれはそのころ何をしていたのだろう、と思う。くだらない文学などにつきまとわれ、さえない頭で酒の勢いにまかせてくだらない詩を書いていたのだと思うと、情けない。もっとそのころ同じ世代のすてきなミュージシャンたちの歌や詞を浴びるように聴いておくべきだったと思う。たとえばBob Marleyもそうだ。You Tubeの再生リストに入れた彼の曲を聴きながら書いているのだが、No woman no cryが今鳴っている。歌に反して、泣きたくなる。この歌の発表の時点での、挫折の歌だが、比べるものがないほどリアルでそれゆえ切ない希望の輝きがあふれている。
 "I shot the sheriff "はエリック・クラプトンがカヴァーして大ヒットさせ、レゲエという音楽を世界中に知らしめるきっかけを作った曲らしいが、なるほどクラプトンの演奏はこれ以上ない最高のもので、彼のハイドパークでのライブをYou Tubeで視聴できるが、まさに鳥肌モノである。しかし、どうだろう、クラプトンの重装備に比べると貧弱きわまりない本家Wailersの演奏は、陳腐な言い方だが、魂が叫んでいる、そのぎりぎりの叫びである点で、私はクラプトンに勝るとも劣らない演奏だと思う。両者とも素晴らしいと言えばそれでもいい。

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