2010年4月24日土曜日

鯖と新ジャガ

 足の痛みはなかなかひかないが、お日様が照っていた合間を見計らって散歩に出た。湯殿川から雑木林の丘を通過して、あたらしくできた公園に出て八王子みなみ野まで歩く。たいした時間ではないが、気持ちよかった。みなみ野のスーパーで、280円の生鯖と、タイムというハーブ野菜を買って帰る。これは、今日の朝刊にレシピの掲載してあった「鯖と新ジャガ芋のグリル」なる料理を夕飯に作ろうという魂胆をなぜか今日起こしたからである。以下手順を述べる。まず、三枚に下ろして貰った鯖の一片を二枚に切り分けた。その一枚の身の表面に二三本の溝を作り、そこにニンニク断片とちぎったタイムを埋めこむ。オリーブオイル、大さじ二杯をそれにたらし、マリネ状にして、冷蔵庫に格納する。次に目下海兵隊基地移設の腹案の地としてやかましい我が故郷なる徳之島、そこの親戚が送って下さった美味なる新ジャガ芋(徳之島は純然たる農業の島であり、とくに馬鈴薯とサトウキビはその代表作物である)を大さじ一杯のオリーブオイルをしたたらせたフライパンで(約一センチ幅に切った皮付きのままの馬鈴薯を)低温で焼いてゆくのである。箸で貫通するぐらいを目途として引き上げる。さて、二三十分充分に冷やした(一日ぐらいの余裕があればもっといい)鯖を取り出して、先ほどの馬鈴薯の上に載せる。塩こしょうを簡単にしておく。それを220度のオーブンで15分から20分かけて鯖に焼き色がつくまで焼きあげる。残りのタイムか檸檬の汁をかける。これで終わりである。充分に美味であり、わが女房殿も何十年ぶりかに誉めてくれた。ほめて育てようという魂胆であろう。うぬぼれになるが、これでビールがひとしおうまく飲めたことを言い添えておく。

 新ジャガの土の匂いに雨の添い
 老父老母掲げし鍬やプラカード
 みんなみの島を響もすシュプレヒコール

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