2011年2月17日木曜日

いざ雪見、いざ行む

あっという間に、2月も終わりに近づきつつある。この間のことを少し書いておこう。

10日、白井明大、阿蘇 豊、木村和史と西国分寺の西国村という居酒屋で飲む。古くていい居酒屋なり。下戸の和史が、これまで付き合って一緒に行った居酒屋で一番感じがいいと言明した。阿蘇氏とは初対面だったが、その山形県人としての風格が、私の先輩の一人とそっくりだったので、すっかり打ち解けてしまった。白井君と和史はカメラの話で盛り上がったようだ。

12日、福間塾。「さかえ屋」、「奏」久しぶりに。

13日、中国の長春で教えている元同僚が休みで帰国している、彼を囲んで元同僚たちの集まりが八王子であった。それに出る。元同僚は66歳だが、その精悍な感じは昔と変わらない。今年一年はまた中国で教えるという。彼のいる間に訪問できたらなどと思った。

尾形 仂『蕪村の世界』(岩波・同時代ライブラリー)が、私の最近の枕頭の書である。

○いざ雪見容(かたちづくり)す蓑と笠
○雪の旦(あした)母屋のけぶりのめでたさよ
この二句の詳しい尾形先生の鑑賞は省くが、最後のまとめを引用しておこう。
「同じ雪の題によって、一方では都会の風流人の雪見にとおどける風狂の心に古人への思いを重ね、一方では深い根雪を友に一冬を送る雪国の生活者の雪に安堵し心勇む生活実感を詠出する。一人で大きく隔たった何人分もの生を生きる、蕪村の詩的連想の多様さには毎度ながら舌を巻かざるを得ない。」

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