2008年4月11日金曜日

すべて上昇するものは一点に集る

立川での用事を済ませてから、友人に電話する。
二人で、喫茶店で一時間ほど話す。五月の中旬から、家を自力で建築するために、田舎に帰るという。
まず、半年の基礎工事、寒くなったらまた東京に戻る。

バイオを利用したトイレのこと、それから温泉を引いての風呂のこと、すべて
これから、彼がたちあげていくことだが、ゆっくりと焦らずにやるという。
今年の十二月にはながく中断していた二人の雑誌を再びやろうということなど。

ぼくはくだらない話ばかりをして、友人にはすまなかったと帰りの電車で思った。
友人の企画する、静かな大地での静かな仕事を、ぼく自身の心の糧にしようとも思った。

ノルテ書店で、オコナーの短編全集の下巻を購入する。その第一篇目のタイトルが、
原題は'Everything That Rises Must Converge'、横山訳では、
「すべて上昇するものは一点に集る」となっている。この内容に、この邦題は?という疑問の前に、
この邦題でも、原題でも、非常に謎めいている。
なぜ、こういうタイトルなのか、さっぱりぼくにはわからない。
それと横山訳ではMustを故意に省略している感じがする。これも気になる。

帰りの電車の中で、一読しただけだから、分からないのかもしれない。もう一回読むことにしよう。

友人が、オコナーの原書があるかもしれないというから、あったら送ってもらうことにした。

「おまえの今のような生活を何十年も続けると、それはそれで大変なんだ」というのも友人の言葉だった。
暇を謳歌するばかりじゃ、やはりダメなんだということだろう。

でも平日の昼間に、友と閑談できるというのも、ここまで生きてきたからだ。

分岐(diverge)と収斂(converge)、そういうことを考えた。

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